2 洪水ハザードマップ①
今週から3回にわたって、洪水ハザードマップについて説明します。今週は概略説明、来週、再来週はその前提条件など、少し踏み込んで説明します。宇部市には、厚東川、中川、有帆川、真締川の4河川のハザードマップがあります。このうち、厚東川、中川の2河川がこの4月に更新されました。今回は、厚東川のハザードマップを中心に説明します。
更新厚東川ハザードマップ
今回の更新は、最近の豪雨災害の頻発により、平成27年に水防法が改訂されたことに伴って行われました。ハザードマップを作成するには、その洪水を起こす豪雨を想定する必要があります。これまでは、2日間の総雨量が335㎜だったのが、今回の改定では2日間で518㎜となっています。それには、「想定最大規模の雨量」という名前がついています。その意味の説明は次回に譲ることにして、この想定最大規模の雨が降った時には、堤防が決壊したり、堤防を越水したりして洪水が起こります。その流れ出た水がどこまで浸水するか、またその深さはどれくらいになるかを地図に表したものが洪水ハザードマップです(図は厚東川の厚南平野を中心に示したものです。宇部市のホームページにもあります)。
このハザードマップには、緊急避難場所や、避難に関する情報、災害に関する情報の入手方法など、様々なことがまとめて記載されています。また、これまでの想定雨量2日間総雨量335㎜による浸水想定区域も掲載されていますので、335㎜と518㎜でどれくらい浸水範囲や浸水深さが違うかを見ることができます。
更新により変わったこと
想定雨量が大きくなったことで、浸水範囲がこれまでは厚南平野の原、厚南、西宇部、黒石と厚東の5校区から、これに新川、鵜の島、藤山、二俣瀬が加わって9校区になりました。また、今回新たに、家屋が倒壊する範囲(家屋倒壊等氾濫推定区域)も図示されています。これら9校区の各家庭には5月にハザードマップが市から配布されています。ぜひ確認して、冊子の最後のページの記入欄に、各家庭で相談して記入してください。いざという時に絶対必要になります。
図 厚東川ハザードマップ①:浸水区域と浸水深さの図
2020年5月21日