その1. 防災マップとは

1.はじめに

 

 最近の雨の降り方は尋常ではありません。毎年のように洪水や土砂災害が発生し、多くの犠牲者が出ています。ここ防府市も今から12年前の平成21年(2009年)7月に豪雨により大規模な土砂災害が発生しています。
 また台風も大きく、強くなり、台風による災害も多発しています。
 さらに西日本は今、地震の活動期に入っています。
 いずれ近い将来南海トラフの巨大地震が起こります。まさに日本は災害多発時代に入ったといえます。
 このような災害に対しては、むやみに恐れるのではなく、災害を正しく理解して、正しく準備し、いざというときに正しく行動すること、これが、自分や家族、大切な人の安全を守ることにつながります。
 災害を正しく知るには、防災マップ(ハザードマップとも呼ばれます)を正しく理解することが一番の早道です。

 

 

2.防災マップとは

 

 防災マップとは、台風、集中豪雨、地震などの自然災害による被害を予測し、どこにどのような被害がどの程度起こるかを地図に表したものです。
 すなわち、高潮、洪水、土砂災害など、予測される災害ごとに発生場所、被害の程度、範囲、さらには避難経路、避難場所などの情報が地図上に示されています。あわせて、その被害を防ぐためにどのような準備をする必要があるかなどの様々な情報も提供されています。
 防災マップを有効に活用することによって、災害発生が迫ってきつつあるとき、あるいは発生したときに、迅速、的確に避難でき、身の安全を確保すことができます。

 

 

3.防府市のハザードマップ

 

 防府市には、以下の六種類の防災マップがあります。
 https://www.city.hofu.yamaguchi.jp/soshiki/2/hazardmap.html をご覧ください。
①高潮、
②洪水、
③土砂災害、
④地震(ゆれやすさマップ)、
⑤津波、
⑥浸水実績図

 

 

4.防災マップの過信は禁物

 

 非常に役に立つ防災マップですが、防災マップは多くの前提条件や仮定の下に作成されています。
 その前提条件や仮定が実際のものと異なったら、当然防災マップによる被害の予測と現実に起こる被害とは異なることになります。
 その顕著な例が、東日本大震災による津波です。
 防災マップを信じて避難せずに、結果として命を落とした人がたくさんおられます。
 このようなことが起こらないように、この連載では防災マップを見る際に、特に気を付けなければならない点にも言及しながら、防災マップの読み方について説明していきたいと思います。

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