その20 津波編②
1.二つの地震の津波
防府市の防災マップ津波編は、「南海トラフ巨大地震」と「周防灘断層群主部の地震」(防府市の沖合の活断層)による津波浸水想定を基に作成されていることを先週書きました。
それぞれの地震の震源を図‐1、図‐2に示します。
先週示した津波ハザードマップは両方の津波による浸水の深い方を図示したものですが、実はこの二つの地震による津波の最高水位は多少は違いますが、大体同じで、どちらの地震による津波でも浸水域は大体あのようになります。
2.防災マップ津波編の前提条件
津波の高さ、浸水域についてはほぼ同じなのですが、実は両者には大きな違いがあります。
それは地震が発生して津波が防府市に到達するまでの時間です。
図-3は三田尻中の関港における南海トラフ巨大地震による津波の時間的変化(時刻歴)、図-4は周防灘断層群主部の地震による津波の時刻歴です(横軸の時間が違うことに注意。図は山口県地震・津波防災対策検討委員会資料より)。
次回、これらの図から注意すべきことをお話しします。まずはこれらの図をよく見ておいてください。