その27. 南海トラフ地震臨時情報②

 南海トラフで起こる地震には様々なパターンがあり、典型的なものとしては、想定震源域の半分くらいでまず地震が起こり、しばらくして残り半分で地震が起こるパターン(半割れ)、あるいは一部でまず地震が起こり、その後また残りのどこかで地震が起こるパターン(一部割れ)、といったものが考えられています。相手が自然ですからそのほかのパターンも考えられます。
 このような場合には、M=8クラスの地震が起こったとしても、引き続きM=8クラスの地震が起こる可能性があり、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」を出して、引き続き警戒を呼びかけることになっている、ということを先週書きました。

 

 では(巨大地震警戒)あるいは(巨大地震注意)が出されたとき、私たちはどうすればいいのでしょうか?
 “幸い”、というと太平洋に面している地域の人から叱られるかもしれませんが、山口県に住んでいる私たちは慌てる必要はありません。

 

 「南海トラフ地震臨時情報」が出される前にM=8クラスの地震が起こったとすればそれとほぼ同様の揺れ、長さ2~3分、場合によってはもう少し長い揺れがあるかもしれません。
 震度はこのシリーズの前の「ハザードマップ深読み、その16」で、津波は「その20」で紹介した想定結果が参考になるでしょう。

 

その27. 南海トラフ地震臨時情報②

 

その27. 南海トラフ地震臨時情報②

 

 震度分布を図—1に、津波の時刻歴を図—2に示します。
 緊急地震速報が出されても強い揺れが来るまでには30秒以上の時間があると考えられます。
 緊急地震速報が必ず聞けるようにしておき、もし出されたら安全なところに移動し、身の安全を確保しましょう。
 また津波も図—2からわかるように第1波が到達するまで2時間はあります。
 揺れが収まって、慌てずに声を掛け合って、また助け合って安全なところに避難しましょう。

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