その72. 南海トラフ巨大地震に備える⑦
これまで津波に対して、死傷者がゼロにできるということを書いてきました。
これから数回にわたって、南海トラフ巨大地震の強くて長い揺れに対してどう備えるか、について書きます。
南海トラフの巨大地震が起こったときに、防府市で想定されている震度を図に示します。
佐波川流域および市街地の大半が震度5弱、南東部の沿岸部で震度5強、山地で震度4となっています。
ただし、地震による揺れは地盤条件や地形で異なりますので、図よりも1ランク上の震度、例えば、5強のところは6弱もあることも考えておく必要があります。
気象庁の説明によるとこれらの震度の状況は以下の様です。
震度5弱:
大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。
棚にある食器類や本が落ちることがある。
固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある。
震度5強:
物につかまらないと歩くことが難しい。
棚にある食器類や本で落ちるものが多くなる。
固定していない家具が倒れることがある。
補強されていないブロック塀が崩れることがある。
震度6弱:
立っていることが困難になる。
固定していない家具の大半が移動し、倒れるものもある。
ドアが開かなくなることがある。
壁のタイルや窓ガラスが破損、落下することがある。
耐震性の低い木造建物は、瓦が落下したり、建物が傾いたりすることがある。
倒れるものもある。
ちなみに震度4はびっくりしたり、怖い思いをしますが、ほとんど被害は出ません。
以上のような強い揺れが数分も続くのです。
しかしながら、けがをしないで済みます。
次回はこのような揺れから身を守る方法について説明します。
その際、緊急地震速報が非常に重要になります。