その96. 新幹線の「行き先」は?

 先週17日、福山へ行く用事があり、新山口駅発6時27分の『ひかりレーススター590号』に乗った。
 前日まで台風7号の影響で新幹線のダイヤが大幅に乱れていたが、定刻通り『ひかりレールスター590号』は新山口駅のホームへ滑り込んできた。
 『ひかりレールスター590号』は『ひかり』といいながら実際は『こだま』と同じく各駅に停車する。
 徳山駅、定刻通り。
「昨夜のうちにダイヤの乱れを解消したか、さすが日本の新幹線」
と感心しているうちに新岩国駅に。
 ここでは後続の「のぞみ」が追い越していくためしばらく停車。
 ここまでは予定通り。

 

 車内アナウンスがあった。
「後続の『のぞみ』が5分遅れているのでこの列車も少し遅れることが考えられます」
 あー、やっぱり少しは影響があるか。
 しばらくして遅れた『のぞみ』が横を通過。
 そして車内アナウンス
「信号が青になったら発車します」
 ところがなかなか発車しない。
 前の席の女の子が
「信号が青になるのに、ずいぶん時間がかかるねー」
 再び車内アナウンス。
「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。もうしばらくお待ちください。情報が入り次第お知らせします。」

 

 しばらくして、
「昨日の台風による東海道新幹線のダイヤの乱れで、山陽新幹線の列車が新大阪駅に入れない状況です。各駅に列車が止まっていて、いつ動けるようになるか不明です」
「えーっ、いまさらそんなこと言われても。それくらいのことはコントロールセンターの方ではわかっていたんじゃないの・・・?」
 いろいろな思いが頭をよぎっていく。
「列車の中に閉じ込めるくらいなら、最初から(博多駅から)走らせずにいた方がよかったんじゃないか。この情報化時代、それくらいのこともできないのか・・・」
「腹減ったなー、ホームの下の売店に行って何か食べるものを買ってこうか、でもその間に発車したら・・・、やっぱり我慢しよう」
 etc.、etc.。

 

 待つこと約1時間半。
「広島駅のホームが一つ空きました。信号が青になり次第発車します。車内でお待ちください。なおこの列車は広島までの運転になります。」
「ということは、広島から福山までは行き当たりばったりでいくしかないのか・・・」
(結果的には広島の先も運転。福山までそのまま行くことに)

 

 台風7号の影響で新幹線だけでもここ数日間のこれだけの混乱。
 ふと頭によぎる。

 

「南海トラフの巨大地震や首都直下地震が今起こったら、いったい日本はどうなるんじゃ?」

 

 

 

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