その52. 台風シーズン①
台風14号は、18日19時頃に中心気圧935hPa、非常に強い勢力で鹿児島市付近に上陸し、その後19日午前中山口県を直撃する形で進みました。
県内各市町で「警戒レベル3、高齢者等避難」、「警戒レベル4、避難指示」の警報が出されました。
この日私は早朝からパソコンに向かって、台風の状況を見ていました。
私がこのような時にいつも見るのは、「山口県土木防災情報システム」です。
図はそのトップページで、県内各地の雨量、河川の水位、港の潮位、洪水の可能性などをほぼリアルタイムで見ることができます。
また気象台発表の雨や風、台風の状況等も見ることができます。
今回の台風14号が23年前(平成11年)の台風18号の勢力、進路に非常によく似ているので、まず頭をよぎったのが、高潮災害でした。
台風18号による山口県内の瀬戸内沿岸は防府市も含め大変な被害に見舞われました。
その被害の程度は全国から支援物資や見舞金が来てもおかしくないほどひどかったのですが、直後に台湾で大きな地震が起こり、約4000名の命が奪われました。
そのためマスコミは一斉に台湾の地震被害の報道をし、山口県をはじめとする高潮被害はマスコミからは忘れ去られてしまいました。
それはさておき、今回の台風14号が上陸したころから私は「土木防災情報システム」の宇部港の「潮位情報」を見て、今回は高潮の被害はないだろう、と予測していました。
実際山口県に最も台風が接近した19日の午前中は、ほぼ干潮時と重なり、幸いなことに高潮による大した被害はありませんでした。
今回県内各市町から「高齢者等避難」、「避難指示」が出されました。
多くの人が避難されたと思います。
中には「避難する必要がなかったのでは」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、今回の避難を決して「空振り」と思わず「素振り」と思って、いい練習ができたと思いましょう。
そして次に「高齢者等避難」、「避難指示」が出たときも必ず避難して身の安全を守ってください。
各種警報は最悪の場合を想定して出されます。
次はあなたにとって本当に早めの避難が必要な事態がくるかもしれませんので。