その86. 風水害への備え④「キキクル」
引き続きゴールデンウィークで大雨が降った時の「気象庁、キキクル」の話を。
実は土砂災害のことが非常に気になっていました。
というのは、その直前の5日午後2時半ころ地震が起こり、能登半島先端の珠洲市では震度6強が観測されていたからです。
キキクルのページを開いた後『土砂災害警戒情報』をクリックしたときの画面が図の『土砂キキクル』です。
この図を見ると、まさに震度6強を観測した珠洲市に土砂災害「警戒レベル3相当」が出されていました。
地震による強い揺れで、斜面やがけに亀裂がたくさんできて、そこに雨水が入って地盤が重く、弱くなって、斜面崩壊やがけ崩れなどが発生します。
実際、2016年4月に起こった熊本地震の時も、揺れによる斜面崩壊も多く発生しましたが、その後の大雨で多くの斜面崩壊やがけ崩れが起きました。
逆にその2年後の2018年9月に起きた北海道胆振(いぶり)東部地震では、非常に多くの斜面崩壊が広い範囲で発生し、多くの人が犠牲になりました。
実はこの地震の前、この地方では大雨が降っていて、地盤が柔らかくなっているところへ地震が襲ってきたのです。
幸いなことに珠洲市周辺では大雨による土砂災害で犠牲になった方は出ていないようです。
どうか皆さんも土砂災害のハザードマップを見て頂き、「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」、「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」内、あるいはその近くに住んでおられる方は、地震にも大雨にも十分注意をして下さい。