その117. 令和6年能登半島地震④
日本列島は22日からこの冬一番の寒気が流れ込み、各地で大雪が降っています。
新幹線も雪の影響で遅れが出て、関ヶ原を通る「のぞみ」は約30分の遅れ。
24日、広島に出張しましたが、幸い「のぞみ」以外の新幹線は数分の遅れで、私は影響をほとんど受けないで済みました。
さて、内閣府の「令和6年能登半島地震に係る被害状況等について」(1月24日9時現在)によると、
「・・・石川県能登では、25 日にかけて山地を中心に平地でも警報級の大雪となる可能性があり、海上を中心に雪を伴った強い風が吹き、海は大しけとなる。・・・石川県能登の気温は、25 日にかけて、朝の最低気温は氷点下の冷え込みとなり、日中の最高気温も1度前後とかなり低く、低温注意報を発表する可能性がある。・・・」
と厳しい寒さが続くようです。
図-1は同じ内閣府の被害状況からまとめたものですが、まだ1万5千人を超える方が避難生活、その多くが1次避難のようです。
断水戸数4万6千戸以上、停電戸数約4千6百戸に上り、道路も高速道路から県道など含めて約100区間で通行止め、陸路を断たれています。
図-2はJAXAの「だいち2号」が観測した能登半島の地殻の垂直方向の変化の様子ですが、半島の西側では最大約4mの隆起が観測されています。
ここに限らず能登半島の北側海岸のほぼ全域で数mの隆起が見られます。
これが港の利用を難しくし、海路による支援を困難にしています。
また、能登空港(震度6強)の滑走路に亀裂が入り閉鎖中です。
ただ、空港の一部を使って救難ヘリの受け入れは2日から始められています。
しかしながら、天候不良のため、24日まで8日間はヘリも飛べていません。
このように陸海空のルートが大きく被災して、救援活動を困難にしています。
これまで日本海側でもM7クラスの大きな地震が起こっていますが、いずれも5~7月に起こっており、今回のように冬の一番寒い時期ではありませんでした。
今回は本当に厳しい状況の地震です。