その148. 南海トラフ地震臨時情報③
8月8日の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」情報とともに、「M7クラスの地震が発生した後1週間はM8クラス以上の大規模地震が発生する可能性が“相対的に高い”ので注意して下さい」という呼びかけもありました。
この“相対的に高い”ということ、まずお分かりにならないと思います。
具体的にはこういうことです。
1904年~2014年の111年間に世界で起こった地震を調べたところ、M7以上の地震が発生してから1週間以内にその震源から50㎞以内でM8の地震が発生した割合は、M8の地震が1週間に発生した割合の111年間の平均より高かった、ということです。
つまり今回M7の地震が起こったので、過去の例から言って、M8の地震の起こる可能性がM7の地震が起こっていない場合よりも高くなっている、ということなのです。
だからと言って、一週間経ったらM8クラスの地震の起こる可能性が低くなり安心していいわけではありません。
南海トラフでは毎年フィリピン海プレートが4~6㎝の割合で西日本の下に潜り込んでストレスを与え続けています。
したがって、時間が経てば経つほど地震の発生確率は高くなります。
安心することなく、備えを着実に進めていくことが大切です。
今回は「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」でした。
もしこれが「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」だったらどうすればいいのでしょうか?
表は内閣府が提供している「南海トラフ地震臨時情報」が出されたときの対応例です。
「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」が発表された場合は、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をする必要があります。
特に地震発生後の避難では間に合わない可能性のある人は1週間の事前避難を推奨しています。
「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表された場合は、“事前の避難は伴いません”が、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生したらすぐに避難できる準備をしましょう。
具体的にどんなことをするのか、次回その辺を説明したいと思います。