第二百三十八段:デジタル・ミュージアムが欲しい④
前段で、まずは宇部の様々な宝(以下、広い意味を込めてタカラと書きます)のありかを知っている人達が集まって、「デジタル・ミュージアムのタカラを掘り起こし、夢を語る会」くらいを立ち上げて、次にその結果を「デジタル・ミュージアムの建設を検討する会」などの会に引きついてもらって実現化を図る、そんな夢を見ている、ということを書きました。
この段ではもう少し具体的に。
実現するには、以下の3つの基本方針を設けた方がいいかと思っています。
①宇部市史編さん検討委員会との連携を図る
現在宇部市は、次の100年に向けて検討委員会を立ち上げ、宇部市史を編纂する作業に入っています。
私も防災分野の担当で、委員の一人を務めています。
市史は誰でもが読みやすく、市民に親しみを持って読んでもらえる本の形に、その一方で様々な資料はデジタル化して、市民が容易にアクセスできるよう整備する、という方針です。
その際、インターネットでのアクセスもいいですが、このデジタル・ミュージアムに行けばデジタル・アーカイブで見ることができ、さらには関連するタカラも一緒に観ることができ、一層宇部市の歴史、文化、科学、産業に興味がわく、そんな仕掛けもいいのではないかと思います。
②学校教育との連携を図る
学修指導要領では、社会で「地域のことを知る」、という単元が社会科でありますことになっています。
また理科では様々な化学、物理的な現象の説明や実験が紹介してありますが、それらをすべて教室で行うことは困難と思います。
そこで、教室で難しいことはデジタル・ミュージアムに行って触れる、学ぶ、そして体験する、そうすれば本当に生きた勉強ができるのではないかと思います。
教育委員会、学校の先生たちにも夢を語る段階から参加していただきましょう。
③新宇部方式で設立、運営する
企業・大学・市・市民が協力して公害問題を解決した「宇部方式」、これも宇部のタカラです。
今度もこの方式で行きましょう。
新宇部方式で企画、設立、運営しましょう。
メンバーは大学、企業、市役所、教育員会、市民。
既にデジタル・ミュージアムと呼ばれるものがありますが、宇部のタカラはそんなものでは収まらない、と思っています。
大都会のコンサルタントによる企画、設計ではなく(彼らはプレゼンテーションがうまいので、気を付けないといけない)、宇部市民のタカラ、思いを、宇部市民の手によって、宇部市民のために創る、そんなミュージアムにしましょう。
公害問題の解決には学では医学部が大きく貢献しました。
今度は工学部に頑張ってもらいましょう。
宇部のタカラをデジタル・アーカイブ化する、その際、そのタカラの意味、価値を小学生にもわかるよう表現する、これは学生の卒業論文や修士論文に、程度によっては博士論文にもなりうると思います。
自分の作品がずっと残る、たとえ時間とともにその姿は変わるにしてもその元を創ったということは学生にとっても誇りに思えるのではないでしょうか。
デジタル・ミュージアムに参加したことがベンチャーの立ち上げにつながるかもしれません。
さらには、JAXAや気象庁のリアルタイムの地球観測映像も流すといいでしょう。
これらによって子供たちは地球規模の様々な夢や興味を持つのではないでしょうか。
吉田松陰の言葉
「夢なきものに、理想なし。理想なきものに、計画なし。計画なきものに、実行なし。実行なきものに、成功なし。ゆえに夢なきものに、成功なし」
皆さん一緒に夢を持ちませんか。
特に次の世代の子供たちのために。
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