第二百三十七段:デジタル・ミュージアムが欲しい③

 私はたまたま仕事柄、日本全国47都道府県、そして世界31か国と地域を訪れる機会に恵まれました。
 世界、あるいは国内のいろいろな街を歩き、博物館、美術館、地元の資料館などを訪れていますが、宇部の歴史は、市になって100年余りとそんなに長くありませんが、非常にユニークな産業、文化、教育などの歴史を持つ街と思います。

 

 これらの産業、文化、教育等の歴史を物語る「宇部の宝」がそこら中にあるに違いないのですが、残念ながら私はあまり知りません。

 

第二百三十七段:デジタル・ミュージアムが欲しい③

 

 例えば、図‐1の工学部の図書館の横にある「学術資料展示館」
 工学部創立70周年の記念事業として、私が工学部長の時に、リーマンショック直後にも拘わらず「工学部がおやりになるのなら」と言って、多くの企業、個人、また工学部同窓会の常盤工業会から寄付を頂き、4,000万円集まりました。
 このうち約3,000万円を使ってこの展示館を建設、中には約20,000点の鉱石のうち、見栄えのする、もう日本には入ってこない貴重なしかも大きな鉱石が約500点展示してあります。
 放っておけばチリジリバラバラになっていた可能性が高かったのですが、全世界の鉱石研究者の垂涎の的になる鉱石を宇部に止まらせることができました。

 

第二百三十七段:デジタル・ミュージアムが欲しい③

 

 図-2は、UBEの最近リニューアルされたショウルーム「U-Square」です。
 リニューアルされたばかりで私はまだ訪問していませんが、UBE、その前身の宇部興産、さらにはその前身のときの、といった宝がたくさん展示されていると想像しています。

 

 これらはほんの一例で、彫刻の一つ一つに物語がります。
 宇部市には様々な分野の宝が散在していると想像しています。

 

 常盤湖も330年の歴史を持ち、「日本の都市公園100選」、「日本さくら名所100選」、「21世紀に残したい日本の風景 総合公園部門1位」、「美しい日本の歩きたくなるみち500選」、「池坊花逍遥100選」、「新日本歩く道紀行文化の道100選」、「世界かんがい施設遺産」に認定されるなど稀有な湖です。

 

 これら宇部市にある様々な分野の宝をデジタルアーカイブ化して、そこに行けば全てわかる、本物を見ようと思えばどこに行けば見ることができる、という案内のある場所、デジタル・ミュージアムが子どもたちのためにも是非欲しい。
 まずは様々な宝のありかを知っている(知っていそうな)人達が集まって、「デジタル・ミュージアムの宝を掘り起こし、夢を語る会」くらいを立ち上げて、次にその結果を引きついて「デジタル・ミュージアムの建設を検討する会」などの会に引きついてもらって実現化を図る、そんなことができないかと夢を見ています。

 

 

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