第七十一段:南海トラフ巨大地震が近い ~再び、南海トラフ臨時情報が出たらどうする?~
南海トラフで大きな地震が発生、「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)」(以下「巨大地震警戒」)が、あるいは「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」(以下「巨大地震注意」)出された場合、引き続きM=8クラスの地震が起こる可能性があるので、その時私たちはどうすれば良いのか、ということを先週書きました。
この2月22日、大きな被害が予測されている高知県が「南海トラフ地震臨時情報について」という情報をホームページに公開しました。
高知県は図-1に示すように「事前避難対象地域」を設定しています。まず「浸水想定区域」、これはハザードマップ等で既に公表されています。
その中で「高齢者等事前避難対象地域」を設定し、さらにその中に「住民事前避難対象地域」を設定しています。
「高齢者等事前避難対象地域」は30cm以上の津波浸水が、地震発生から30分以内に生じる地域で、基本に各市町村が設定。この地域の高齢者等の要援護者を対象に「高齢者等避難」が出されます。
「住民事前避難対象地域」は「高齢者等事前避難対象地域」のうちから地域の実情に応じて(緊急性や危険度に応じて)健常者を含む全住民に「避難指示」が出されます。これも市町村が設定します。
これらの地域の人はどうするのかが、図-2にまとめてあります。
これは南海トラフの東側でM=8クラスの地震(半割れ)が起こった場合を想定したものです。
「巨大地震警戒」が出されますと、「住民事前避難対象地域」、「高齢者等事前避難対象地域」の全住民は1週間をめどに安全なところに避難することになります。
これらの区域以外の「より内陸の地域」の住民は“地震への備えを再確認して、いつ地震が起こって大丈夫なように情報の入手も含めて警戒のレベルを上げて生活”をすることになります。
宇部もここに相当します。具体的には先週書いたことを再確認、準備します。
「巨大地震注意」が出されたときには、1~2週間をめどに、全ての住民は“地震への備えを再確認して、いつ地震が起こって大丈夫なように、警戒のレベルを上げて生活”することになります。
2週間以降は通常の生活に戻りますが、“大規模地震発生の可能性がなくなったわけではないことに留意しつつ、地震の発生に注意しながら通常の生活を行う”ことになります。
ここで重要なのは、地震発生の可能性は依然高い、ということです。
十分な備えと注意をしながら生活することが必要になります。