第百七十一段:南海トラフ巨大地震山口県死傷者ゼロプロジェクト③
先週の防災徒然日記を読んで、宇部日報に問い合わせがあったということです。
その問合せとは、「新耐震」が本文では“1986年以後”とあるが、図‐1には“1981年6月~”とある。どちらが正しいのか?というものです。(web上では記事を修正済みです。)
この話を聞いて私は嬉しくなりました。
図-1の新耐震の年の字は本当に小さいのです。
そこまで読んで頂いたのか、と感謝の気持ちが起こりました。
まずご質問にお応えします。
1981年が正しいです。
言い訳するようで恐縮ですが、私はよく和暦と西暦がこんがらがるんです。
1981年は昭和56年です。
その6が頭のどこかにあって、1986年と書いてしまったのでしょう。
本当に申し訳ありません。
ついでに白状しますと、私は12時間制と24時間制をよく間違えます。
ある時、会議が15時から、というのを午後5時からと間違えて、遅れてはいけないと思って4時45分に会場に行きました。
当然ながら会議は終わっていて、懇親会が始まるところでした。
幸い皆さんに笑顔で迎えて頂いたのでよかったのですが、いまだに時々間違えます。
ですから私と約束をするときはよく念を押して下さい。
言い訳に半分以上のスペースを使ってしまいました。
今回は強い揺れから身をどう守るか、ということについて書きます。
このことは講演でもたびたび話していますが、南海トラフ巨大地震が起こると、間違いなく「緊急地震速報」が気象庁から発表されます。
図に緊急地震速報の仕組みを示します。
地震波にはP波(Primary「最初の」の頭文字P)とS波(Secondary「2番目の」の頭文字S)があり、P波の方がS波より速く伝わる性質があります。
一方、強い揺れによる被害をもたらすのは主に後から伝わってくるS波です。
そこで図に示すように、この地震波の伝わる速度の差を利用して、先に伝わるP波を検知した段階でS波が伝わってくる前に危険が迫っていることを知らせることが可能になるわけです。
幸い山口県は緊急地震速報が出されて強い揺れが来るまでに時間が数十秒あります。
その間に身の安全を確保すればいいわけです。
その具体的なことについては次回説明したいと思います。