第百二十九段:風水害に備える・・・気象庁のキキクルの活用を①

 ここしばらく、地震に関することを書いてきましたが、もうしばらくすると梅雨入りし、また早ければ台風もやって来るシーズンになります。
 そこでこれからは風水害への備えについて書こうと思います。

 

 地震と風水害の大きな違いは、地震は突然やって来るのに対して、豪雨や台風は事前に迫っていることを知ることができます。
 物の被害は避けられないことがありますが、人的被害、すなわちケガをしない、ましてや命を落とさないための準備は可能です。

 

 そのためには情報が重要な役割を果たします。
 大雨がいつどこにどれくらい降りそうだとか、どのくらいの強さの台風がどの経路でいつ頃最接近するか、といったことは皆さん日ごろからテレビや新聞等で情報を入手されていると思います。
 今はインターネットでさらに詳しい情報を知ることができます。
 その一つが気象庁の「キキクル」です。

 

 気象庁のキキクルは「危機が来る」、すなわち、大雨による災害の危険が迫っているということを伝えるシステムで、現在の危険な状況を図を使って分かりやすく説明するものです。
 対象となる災害は、土砂災害、浸水害、洪水の3種類です。

 

 土砂災害や洪水は雨が降っていない場所でも発生することがあります。
 土砂災害は、雨が止んだ後に発生することがあります。
 また、川の上流で集中豪雨があった場合、雨の降っていない下流で洪水が起こることもあります。
 このようなことに対してもキキクルは有効です。

 

 キキクルは迫っている危険性を、図に示すように、色を変えて以下の様に五段階で示しています。

 

第百二十九段:風水害に備える・・・気象庁のキキクルの活用を①

 

 第1段階は無色(洪水は水色):今後の情報等に留意。
 第2段階は黄色で「注意」:警戒レベル2に相当。
 第3段階は赤色で「警戒」:警戒レベル3に相当。
 第4段階は紫色で「危険」:警戒レベル4に相当。
 第5段階は黒色で「災害切迫」:警戒レベル5に相当。

 

 テレビやラジオ、新聞だけでなく、積極的にキキクルを見て、より詳しい情報に基づいて備えをしましょう。
 次回以降、それぞれの災害について詳しく説明していきます。

 

 


トップへ戻る