第百七十六段:南海トラフ巨大地震山口県死傷者ゼロプロジェクト⑧
この原稿を書こうと思っていた今朝のこと、台湾で大きな地震がありました。
環太平洋造山帯、太平洋沿岸をぐるっと囲んでいる地震や火山の帯ですが、最近非常に活発な気がしています。
東日本大震災もそうですし、今回の台湾の地震もその一環と考えられます。
相当エネルギーがたまっていると考えられます。
その意味でも南海トラフの巨大地震が着実に近づいているように感じられます。
さて、その南海トラフの巨大地震による津波の話を続けます。
先週は津波が押し寄せる時が干潮か満潮かが非常に重要だ、ということを書きました。
津波は第1波だけでなく、第2波、第3波と何度も押し寄せてきます。
第1波よりも第2波、第3波の方が潮の干満の関係で危険なことがあることには十分注意しましょう。
津波のハザードマップはそのことを考えて、ずっと満潮時に津波が来たら、ということで津波の浸水域が想定されています。
宇部近郊で津波の浸水の可能性があるのは、厚東川下流の厚南平野(図の右)、山陽小野田市の有帆川(図の左)、厚狭川下流の市街地、山口市の椹野川下流です。
津波の高さそのものは2mに満たないのですが、土地が低いと浸水の深さは数mに及ぶところがあります。
今週の津波のハザードマップをよく見て、浸水する可能性のある所に住んでいる、あるいは学校や勤務先がある人、慌てる必要はありません。
先週、先々週説明したように、地震が起こって津波が来るまでには避難する時間が十分あります。
家にいる時、学校や勤務先にいる時に地震があったら、まずは身の安全を確保し、それからあらかじめ決めておいたところに避難しましょう。
寝たきりの人も、身体の不自由な人も、病気の人も、赤ちゃんも、みんなで声を掛け合って、助け合って避難しましょう。歩けない人は車を使いましょう。
そのためには日頃からの準備が必要です。
地域でしっかりと計画を立て、訓練をしましょう。
誰一人取り残すことなくみんなで無事に乗り切りましょう。
そのための備えをしっかりとしましょう。
そして大変な地域の支援をしましょう。