第百八十六段:山口県地震・津波防災対策検討委員会⑧
地震によって死傷者が出る原因は、①建物の倒壊(室内の家具や什器類の移動や転倒も含む)、②土砂災害、③火災、④津波、⑤その他(屋外のブロック塀や自動販売機の転倒、ビルの割れたガラスや看板の落下など)ということは前回書きました。
そして④の津波による死傷者をゼロにできることは既に説明、緊急地震速報が出されて強い揺れが来るまで40~50秒時間があることも書きました。
まず①ですが、図は宇部市周辺の震度分布です。
広い範囲が5弱で、空港や西岐波、東岐波の海岸付近の一部で5強です。
図-2は震度5弱、5強の揺れ方の説明です。
強い揺れで相当怖い思いはしますが、まず家が倒壊することはないでしょう。
ですから慌てずに、倒れたり落ちてくるものが何もない安全な屋外に避難しましょう。
②の土砂災害も同様、崩れそうな斜面からできるだけ遠くへ避難しましょう。
③の火災ですが、もし緊急地震速報が出されたときに火を使っていたら、まず火を消して避難しましょう。
その時間は十分あります。
次に⑤ですが、この場合は①と同様、落下物や倒れてくる物のないところに避難しましょう。
日ごろから考えておけば、避難できる時間は十分あります。
夜寝ているときに地震が起こることも十分考えられます。
その場合、逃げ遅れることも考えられます。
その時のために寝室には落ちたり倒れたりするような家具などは置かないようにしましょう。
土砂災害に対しては、屋外に避難する余裕がない時のために、2階や斜面から遠い部屋を寝室にしましょう。
自分だけで避難できない方は、家族や隣近所の人に手伝ってもらいましょう。
もし家の外に避難できない場合には、安全な、ほとんど何も置いていない部屋を確保しておき、その部屋に避難することも考えましょう。
いずれにしても、必ず緊急地震速報が聴けるように、そして慌てずに避難するするように、頭の中だけでもシミュレーションしておきましょう。
実際に練習をされるとさらに効果は高くなると思います。