第八十五段:HCPの具体的内容、「A検討体制の確立」、「B被害想定」を我が家なりに記載すると…。

 家庭の防災計画、家庭継続計画(Home Continuity Plan: HCP)、今週から数回に分けて具体的に我が家を例に作成してみたいと思います。
 プライバシーのこともありますので、これから書くことは全て我が家のことを正直に書いていないところがありますので、その辺はご了承下さい。
 ただし、HCPの本質は外さないようにしています。

 

 今週は先週紹介したHCP全体の表のうち「A検討体制の確立」、「B被害想定」を記入して行きます。
 表はその記載例です。

 

第八十五段:HCPの具体的内容、「A検討体制の確立」、「B被害想定」を我が家なりに記載すると…。

 

 以下にその考え方を説明します。
 ここで、HCPの対象にしている家庭とは、私たち夫婦と高齢の母、長男一家、次男一家、長女一家です。

 

「A-1-1計画策定の意義・目的」
 目的は家族全員がこれから起こる災害に対してけがをしないこと。具体的な行動を整理し、準備しておくことによってそれが実現できるところにHCP策定の意義があります。

 

「A-1-2計画策定の体制」
 誰かがリーダーシップをとる必要があります。一般的にBCPもそうですが、危機管理はトップダウンでないとうまくいきません。一応専門家である私がリーダーシップを取ります。

 

「A-2-1家族への周知方法」
 一通りではなく複数の方法で周知します。

 

「B-1-1家族の住宅周辺で懸念される災害の一覧整理」
 私の家は西岐波の江頭にあります。長男一家、長女一家も近くに住んでいます。ここは地震では近い将来必ず起こる「南海トラフの巨大地震」、「安芸灘・伊予灘の地震」の影響が考えられます。想定される震度は山口県の地震被害想定から求めます*。

 

 風水害では家が少し高いところにありますので、洪水、高潮、津波の心配はありません。土砂災害の心配もありません。唯一心配なのは、海が見えるところに家が建っているので、台風の時直接海からの強風が当たることです。

 

 次男一家は東京都の多摩地域に住んでいます。地震では「南海トラフの巨大地震」はあまり心配ありませんが、「首都直下地震」に対しては備えをしておく必要があります。ただ23区と違って、対応は大分楽になります。風水害の心配はありません。

 

 続きは次週に。

 

 

*南海トラフ巨大地震の被害想定「平成26年3月山口県地震・津波被害想定調査報告書について」
 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/6/12599.html

 

*安芸灘・伊予灘の地震被害想定「山口県地震被害想定調査報告書について」
 https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/soshiki/6/12637.html

 

*首都直下地震の被害想定「首都直下地震等による東京の被害想定」
 https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/taisaku/torikumi/1000902/1021571.html

 

 これら被害想定の結果に対する説明等は私のホームページ、https://dma-fmiura.com にもいろいろと書いていますので、こちらも参考にして頂ければと思います。

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