第百六十七段:令和6年能登半島地震⑤
相変わらず寒い日が続いています。
能登半島地震被害の概略は1月29日現在表‐1の通りです。
多分これを皆さんが読まれる頃は、残念ながら犠牲者の数は増えていることでしょう。
不明者、そして災害関連死の人が出てくるからです。
避難者の方が1万4千人強、そのうち暖かい旅館やホテルで避難している2次避難の方は4千人弱、ということはいまだに体育館などの避難所や被災した自宅で避難生活を送っている人が約1万人いらっしゃるということです。
断水戸数はいまだに4万戸を超えています。
これは被害が広範囲で、水道管そのものが老朽化していた、そして積雪などで復旧工事が困難、道路が寸断され人と物資が送れないといったことが原因だそうです。
停電も同じような理由から復旧に時間がかかっています。
非常に厳しい状況の中で避難生活を送っていらっしゃいます。
それぞれ事情はあると思ますが、まずは災害関連死を防ぐためにも、暖かいところでしばらくでも避難生活をして元気を取り戻して欲しいと思います。
その災害関連死ですが、1995年阪神・淡路大震災のころから注目され始めました。
特に2016年の熊本地震ではなくなった人の約80%の人が関連死でした。
表-2は最近の主な災害で関連死の割合の高かった災害です。
災害関連死を防ぐには以下の5つのことに注意が必要とのことです。
ライフラインの復旧には数日かかるので、その間の必需品を備えておく。
水分補給を徹底する1人当たり3日分(9リットル)を必要最低限として、1週間分(21リットル)の飲料水を人数分備えておく。
簡易トイレの準備 1人3日分(大便・小便27回分)を必要最低限として1週間分(63回分)を。
今度の避難所でもトイレの問題がいろいろと起こっています。
飲んだり食べたりの入れる方は我慢できますが、出す方は我慢できませんよね。
車などで避難生活をしている人は適度に運動、リフレッシュする。
熊本地震の時にはこのエコノミークラス症候群がクローズアップされました。
特に下半身、足の血流をよくすることが大切です。
災害時にはストレスや慣れない生活で一気にフレイルが進行します。
体操をしたり、気分転換をしたり、人と会ったりするといいでしょう。
意外かもしれませんが、ラジオで音楽を聴いたり、笑い声を聞いたりすると心が癒されるとのことです。
いずれにしても、何よりも災害に備えるとともに、日頃から健康であることが大切です。