第百十八段:南海トラフ巨大地震に備える⑦
これまで津波に対して、死傷者がゼロにできるということを書いてきました。
これから数回にわたって、強くて長い揺れに対してどう備えるかについて書きます。
南海トラフの巨大地震が起こったときに、宇部市周辺で想定されている震度は、図-1に示す通りです。
市の広い範囲が「震度5弱」、空港周辺や西岐波、東岐波の川の河口付近の地盤の柔らかいところで「震度5強」、市の北部や霜降り山周辺、山陽小野田市との境界周辺は地盤がしっかりしているので「震度4」と想定されています。
図-2は気象庁の震度5弱、5強の説明図です。
震度5弱では、大半の人が恐怖を覚え、物につかまりたいと感じる。棚にある食器類や本が落ちることがある。固定していない家具が移動することがあり、不安定なものは倒れることがある、とあります。
棚や家具の近くににいる人はけがをする可能性があります。
震度5強になると、物につかまらないと歩くことが難しい。棚にある食器類や本で落ちるものが多くなる。固定していない家具が倒れることがある。補強されていないブロック塀が崩れることがある、とあります。
過去の地震でブロック塀の下敷きになって亡くなった人もたくさんあります。
地震による揺れは、地盤条件によって、また建物の構造によって大きく異なります。
したがって、地盤条件や建物の年代や形状によって、震度5強以上の揺れ、すなわち「震度6弱」相当の揺れが局所的にあり、被害が出ることも考えられます。
しかもこのような強い揺れが数分も続くのです。
備えをしっかりとしておくことが非常に重要になります。
次回はこのような揺れから身を守る方法について説明します。
けがをしないで済みます。
その際、緊急地震速報が非常に重要になります。