第二百三十五段:デジタル・ミュージアムが欲しい①

 これから数回にわたって、防災にはあまり関係ない話を書きたいと思います。

 

 岩国市は平成30年3月に「福祉・交流まちづくり構想」を策定、この構想に基づいて、市の市街地から国道188号線沿いに数キロ南にある黒磯地区にあった旧岩国医療センターの跡地に、福祉・科学学習の複合施設「いこいと学びの交流テラス」(以下交流テラス)の整備を進めています。
 図-1はその完成イメージ図です。

 

第二百三十五段:デジタル・ミュージアムが欲しい①

 

 この交流テラスの中に、「岩国市科学センター」(以下科学センター)が拡充して移設されます。
 科学センターは昭和35年に開設され、以後ずっと学校教育と協力・連携して科学教室や科学の祭典など多彩な活動を継続して、子供たちの科学教育を支援してきました。
 ただ古く、また狭くなっていました。

 

 岩国市にはもう一つユニークな「岩国市ミクロ生物館」(以下ミクロ生物館)があります。
 ミクロ生物館は平成17年に国内初のミクロ生物をテーマにした展示・自然体験学習の提供や、教材の開発、学校への出前授業など、さまざまな活動を行っています。
 今回の交流テラスに移設される新科学センターはこのミクロ生物館との連携を強めて運営される事になっています。

 

 新科学センターには次の5つの基本構想があります。
 ①指導員と共に創り出す、科学好き少年・少女を育み支える学びの場
 ②地元ゆかりの科学者・技術の情報発信
 ③豊かな自然を活かし、全身で遊んで学べるわくわくする科学館
 ④自然災害時に自ら考え、行動できる市民を育てる防災科学教育
 ⑤岩国ならではの魅力の追求による、個性と魅力あふれる科学館づくり

 

 実は、現在私は、この新科学センターを設置するための整備検討委員会の委員長を務めています。
 新科学センターの4つ目の基本構想に「防災」があることから、私が委員長に選ばれたようです。

 

 この交流テラスにあった旧岩国医療センターは岩国基地・岩国空港拡充のために山を削ってできた跡地に移転しました。
 つまり、交流テラスの用地は玉突きでできた広い土地ということになります。
 また、新科学センターの予算も防災という名目で国の予算がついているとのことでした。

 

 ある時、単純な私は岩国市の担当者の方に言いました。
「岩国市はいろいろと予算がついていいですね。」
 それに対する答え。
「いいえ、私たちは宇部市が羨ましいです。」 
「は?」と私。
 そのココロは次回に。

 

 

前の記事へ                              次の記事へ

 


トップへ戻る